家族信託

信頼できる身内に財産の管理を託すため、高額な報酬は通常発生しないのが特徴

家族信託とは

自分の老後や介護等に備え、保有する不動産や預貯金などを信頼できる家族に託し、管理・処分を任せる家族の為の財産管理のことです。最近、認知症対策などに使えると頻繁に取り上げられている、比較的新しい制度ですが、家族信託自体のメリットは認知症だけに特化したものではなく、相続が発生した場合などにも、遺言書以上に幅広い遺産の承継を可能にします。

空き家対策

空き家問題を解消!家族信託を利用した売却と収益化

親が高齢になってくると頭をよぎる「空き家問題」。
老化や認知症などによって、ご家族のそばに引っ越す、または高齢者施設に移るなど、実家に人が住まなくなると空き家が生まれ、その管理に頭を悩ませることになります。
「不動産や預貯金などの財産は、認知症にかかると凍結されます。一度凍結された財産は、自由に動かすことができません。しかし、認知症に掛かる前に家族信託を結んでおくことで、当人の財産の管理・処分を息子などに託すことができます。結果、『不動産の処分ができない』『親の口座からお金を引き出すことができない』といった、凍結後の問題に悩まされることなく、親の財産を家族内で有意義に利用することができるのです」

ご家庭に障害者がいる方

財産を残すことができます!

障がいがあって自分では財産管理ができない子どもがいる場合、自分たち両親が死んだ後にひとりで生活していけるのかという不安もあるでしょう。そこで、夫婦が委託者となり、信頼できる他の家族を受託者にしておくことで、将来障がいを持ったお子さんが受益者となるような信託を組むことが考えられます。

よくある質問

  • 生前贈与と家族信託では、何が違うのですか?
    贈与税の特例として『相続時精算課税制度』を使用して2500万円までの不動産なら家族に無税で渡すことができます。

    相続時精算課税制度とは、60歳以上の親または祖父母から20歳以上の推定相続人である子または孫に対し財産を贈与した場合に
    2500万円までは、贈与税が課税されないという特例です。
    ただし、①渡した者に相続が発生した場合、相続財産に合算して相続税額が計算されます(したがって、原則として相続税の節税対策にはなりません)
    ②税務署への申告が必要 ③以後、暦年課税(年に110万円までなら贈与税がかからない制度)が使用できない。という点に注意。

    この『相続時精算課税制度』を利用すると、比較的定額で家族信託の目的の一つである「認知症等による財産凍結防止」に使えそうです。
    しかし、贈与した者がその不動産に関して無権利者になってしまう点に注意が必要です。
    相関図

    母が長男に相続時精算課税制度を使用して長男に贈与したが、長男が先に死亡してしまうという事例です。
    この場合自宅は、長男の妻と孫に所有権が移り、母はこの自宅に関しては無権利者になってしまいます。
    ちょっと嫌な感じになりませんか?(妻や孫から明け渡しの要求される可能性があります)
    家族信託の場合は所有権は移転しませんので、長男が不審な動きをしている等の場合には、
    信託契約を終了させることにより取り戻すことができます。
  • 受託者が先に死亡したり、認知症になったらどうなりますか?
    通常は、信託契約の中で後任の受託者を定めておくので、受託者の判断能力が無くなったり、
    死亡したりしても、新しい受託者により財産の管理は継続されます。
    なお、契約の中で後任の受託者を決めていない場合、一般的には受益者が後任を決めます。
    また、後任を決めないまま1年が経過すると、強制的に信託契約は終了します。
  • 信託すると、毎年、税務署に書類を提出しなければならないのですか?
    家族信託を行った場合は、毎年1月末までに前年の信託財産について、
    税務署に対して「信託計算書」および「信託計算書合計表」を提出する必要があります。
    ただし、信託財産にかかる収益の額の合計額が年間3万円未満の場合(収益を生まない自宅や現金等を信託財産とした場合)は、
    提出義務がありません。
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